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ヒップホップ史に残る名アルバム、アウトキャストの”Stankonia”

   

今回は、ヒップホップ史に残る名アルバムOutKast(アウトキャスト)『Stankonia』をご紹介したいと思う。

2000年10月31日にリリースされたこのアルバムは、今年で20周年を迎える。通算4枚目となるこのアルバムは、彼らの作品の中でも特に評価が高いものだ。セールス的には、次作『Speakerboxxx/The Love Below』には及ばないものの、400万枚を売り上げるものとなっている。また2002年のグラミー賞にて“Best Rap Album”を受賞。シングル曲「Ms. Jackson」は、“Best Rap Performance”を受賞している。

24曲を収録したこのアルバムからは、「Ms.Jackson」「So Fresh So Clean」「B.O.B」の3曲がシングルカットされた。特に「Ms.Jackson」は全米シングルチャート1位を記録する大ヒット曲となった。この曲のフックは、“I’m sorry, Ms. Jackson, I am for real. Never meant to make your daughter cry. I apologize a trillion times(本当にごめんなさい、ジャクソンさん、あなたの娘を泣かせるつもりはなかったんだ。何度でも誤ります)”というものだ。これは当時アンドレ3000がエリカ・バドゥと破局した時の彼の心境をラップしたものだということは有名だ。またこの曲は、2019年にDJキャレドとシザによるヒット曲「Just Us」でサンプリングされ話題となっている。

「B.O.B」は、彼らにとって最も評価の高い曲の一つとして数えられる。このアルバムではファーストカットとなったこの曲は、アッパーなドラムンベース調であり、従来のヒップホップ・サウンドからかけ離れたスタイルは、当時度肝を抜かれた人も多かったはずだ。フックの“Don’t pull the thang out, unless you plan to bang. Bombs over Baghdad! Yeah, don’t even bang unless you plan to hit something. Bombs over Baghdad!(そんなつもりがないなら引っ張り出すなよ、バクダッドに降り注ぐ爆弾、攻撃する気がないなら引っ張り出すなよ、バクダッドに降り注ぐ爆弾)”は、1991年の湾岸戦争についてラップしたものだ。しかし、この曲がリリースされた約3年後には、ブッシュ大統領はイラクを攻撃をしており、当時この曲が注目された。ローリング・ストーンズ誌ではこの曲が“グレイテストヒップホップソング50選”に選ばれており、セールス以上に評価が高い一曲だ。

今回、メイン曲のみのご紹介となったが、収録曲はファンク、ソウル、ロック、ドラムンベースといった多様なサウンド・スタイルを、彼らなりに調理したものを聴かせてくれる。

ヒップホップ発祥の地ニューヨークから、アメリカ南部のアトランタをヒップホップの中心・聖地まで牽引してきたのは、紛れもなく彼らの功績があってのもの。その彼らの作品の中でも特に評価の高いアルバム『Stankonia』は要チェックです。

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 - 2000年代 Hip Hop