*

デ・ラ・ソウルの名作はこのままストリーミング配信されないのか?

   

1980年代にニューヨーク・ロング・アイランドで結成されたレジェンド・グループDe La Soul(デ・ラ・ソウル)。彼らがヒップホップ・シーンに残してきた功績はとてつもないものだ。ポス、トゥルーゴイ、メイスの3人によるこのグループは、A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)やJungle Brothers(ジャングル・ブラザーズ)、バスタ・ライムス率いるLeaders Of The New School(リーダーズ・オブ・ザ・ニュースクール)らと共にニュースクールの代表的な存在だ。彼らのユーモアセンス、ジャズやファンク、ソウルなどのサウンドを取り入れたスタイルは、当時のヒップホップの可能性を大きく広げるものだった。

彼らの初期の代表作を挙げると、1989年のデビュー・アルバム『3 Feet High and Rising』、1991年の『De La Soul Is Dead』、1993年の『Buhloone Mindstate』、1996年の『Stakes Is High』辺りだろう(勿論、彼らは2016年までアルバムをリリースし続けている)。現在、これらの作品を聴くには、おそらくレコードやCD、当時販売されていたテープを聴くしかない。しかし、これらは現在は簡単には入手できるものではない。一部、彼らが所属していたレーベルTommy Boy(トミー・ボーイ)のYoutubeチャンネルにて彼らの名曲が公開されているが。

アップルミュージックやスポティファイ、タイダルなどストリーミング配信が主流の時代に、なぜか彼らの名曲を聴くことが出来ない。実は今年3月頃に、彼らのアルバム(6作品)はストリーミング配信される寸前まで話は進んでいた。しかしある問題が発生し、延期となっていたのだ。

これは今年2月末にインスタグラム上に公開されたものだ。この内容では、デジタル配信しても売上の90%はトミー・ボーイ側に、残りの10%がデ・ラ・ソウル側に入るというものだった。この発表の後、彼らはインタビューで明かしたのは、サンプリングの許可が下りていないものがあるというものだった。このままでは、ストリーミング配信しても、著作権の問題で訴訟される恐れがあるのだ。こうした経緯があり、予定されていた配信は延期となっていた。

そして、この騒動から数ヶ月経った今、デ・ラ・ソウル側から新たな訴えがインスタグラム上に公開された。

この投稿をInstagramで見る

Well friends, after 30 years of profiting from our music and hard work… and after 7 long months of stalled negotiations, we are sad to say that we’ve been unable to reach an agreement and earn Tommy Boy’s respect for our music/legacy. With some helpful consulting and long careful consideration, we’ve decided we will not do our 30+ years the disservice of settling on Tom Silverman’s terms. Tommy Boy says they are “not in the business of giving artists back their Masters.” We realize, there is a process in reclaiming ownership but we do not trust Tommy Boy in this process after so many years of disappointment. Therefore, our catalog will not see the light of day by way of our involvement or consent. This means, if you see De La Soul music/albums available for streaming or purchase anywhere, BE AWARE, all parties involved WILL profit but De La Soul WILL NOT benefit or earn deservedly/fairly. We really tried. More details to come. Nevertheless, our fans have/will keep our legacy alive! We appreciate and ask for your continued support. Onto new things, new music and more amazing respectful business relationships. #dontpressplay #respectourlegacy #respecttheculture #tommyboycottcontinues #4080

De La Soulさん(@wearedelasoul)がシェアした投稿 –

この画像には文章が付け加えられており、そこには“7ヶ月間の交渉をしてきたが、残念なことに、トミー・ボーイから俺たちの音楽をリスペクトしてもらえず、お互いの合意には至らなかった。俺たちはこれ以上、トミー・ボーイのトム・シルバーマンらから仕打ちを受けたくないって決めたんだ。もう奴らを信用はしていない。もし、今後俺らの作品がストリーミング配信、または購入が出来るようになっても、気をつけて欲しい。その売上は奴らに入るだけで、俺らが公平に手にする事はないんだ。”と訴えている。

ファンにとっては彼らの作品を気軽に聴くことが出来るのはありがたい事だが、この問題を知ってしまうと別問題だ。彼らの訴えた通り、彼らの作品を彼らの望まない方法で聴くのは抵抗がある。今年で30周年を迎えたデ・ラ・ソウルは、現在はインディーズであるが活動を継続している。今後も逆境に負けず、良質な作品をリリースし続けて欲しい。そして、我々はこれからの彼らの作品に耳を傾けよう。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

 - News, Pick Up ,